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Twitter::TheLastWill::archive::13

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これは http://twitter.com/TheLastWillTwitterでの投稿を再構成したものです。@TheLastWillについては Twitter::TheLastWill で説明しています。

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  1. 「貴方の声を聴くと安心するわ」電話口でそう言われたが、実際には彼女が一方的に仕事の愚痴や、また別れた彼氏の話、友人との不和などを喋るだけだった。私は「そうなんだ」「へぇそれで?」と返すだけ。随分前に自動で相槌を打つbotを作ったのだが、彼女は未だ気付く様子はない #twnovel
  2. 数十年振りに故郷に帰ると級友の職場を訪ねてみた。彼は司書をやっており、学生時代に通った思い出の場所を懐かしむのも目的だったりする。行ってみると特設コーナーに私の本も並んでいた。既に絶版だがこちらでは愛読されているのか、と胸が熱くなった「あぁ、蔵書票の特集なんだ」 #twnovel
  3. 日々出版され続ける本の収集と分類はもう人の手には負えず、機械化した図書館とロボット達に託すことにした。当初は却って効率が落ちたが、修正を重ね年々精度を上げ、ついに完璧に整理した状態になったとき、新たな本の出版は調和を乱すものになる。機械図書館は人類へ攻撃を始めた #twnovel
  4. テールランプが赤々と連なっている。ドライバーは一様に疲れた表情を浮かべ、遅々として進まない先を忌々しげに睨んでいる。事故の現場を通り過ぎるときも、犠牲者を慮り胸を痛める者もいない。凍えた街で誰も心を動かしはしなかった。天国に向かう聖者の列は今もまだ先に進まない。 #twnovel
  5. 「あら酷い声」お局様に声をかけられた。「ええ昨日ライブに行きまして」「ふぅん…そう言えば総務の新人の子も喉の調子悪かったわね、もしかしたら同じ会場にいたのかしら」「…へぇそれは偶然ですね」「貴方も若くないのだし無茶しちゃダメよ」「いえこれくらい何でも無いですよ」 #twnovel
  6. 発掘された遺跡には街のあちこちに神の像が奉られ、考古学者は信心深い祖先に感心した。一方で現在の街では各地に真新しいお地蔵様が奉られている。そこでの立ちションや、落書き、不審者、不法投棄などを心理的に防止する策として用いられている為だ。識者は人心の乱れを嘆いていた #twnovel
  7. 雲一つない秋晴れの空を見上げていると不安になる。抜けるような高い空、僕はいずれ向こう側へ落ちていくのではないか。今は重力が僕をこの大地に繋ぎ留めているけれども、地球がいつまでもずっと僕のことを守ってくれるわけじゃないだろう。僕は空から目を逸らし、時折小石を投げて重力を確認している
  8. 流星群なのに厚い雲で覆われている「星を降らせるのは無理でも、雲を無くすくらいはできるよ」僕は君を抱き寄せると超能力を使ってぐんぐんと上昇した「素敵」と君は呟く。……今、帰宅した彼女は珈琲を抱えてガタガタ震えている。うっかり高度1万メートル上空まで飛んだら危うく凍死するところだった
  9. ベットでこのまま小説を読み進めるか、明日の為に寝てしまうかと悩んでると、遠くからサイレンが聞こえてきた。深夜の静かな街に音もよく通る、でもどこを救急車が走ってるのか分からなかった。僕は何となく彼女にメール。少し間があって「なに?今寝たとこ」と返信。うんゴメン何でもないよ、おやすみ
  10. 「見解の相違ね」ぷいと横顔を見せた。魔法を使うから魔女だ、と私は主張したが「あれは単に特技、人より技量が優れてるだけ」と譲らない「でも…」?「だからって火焙りになんてしないわよね?」当然じゃないか、友達だろ「ありがと」うーん、その魅惑的な笑顔も魔法じゃないかなぁ #twnovel
  11. 通勤途中に「関係者以外立ち入り禁止」と看板があるが、周囲を見渡しても関係者がいる様子は無い。ふと気になってドアの隙間にシャープペンシルの芯を挟んでみた。もし誰かが開ければ折れるだろう。だが数年経っても開いた形跡は無かった。ただシャープペンシルの芯は増え続けている #twnovel
  12. 「この薬を飲むと、ホント調子が良くなるンですよ。効きますねー(群馬県:自営業熊倉隆之さん57歳)」(利用者の感想であり効能を保証するものではありません)(利用者の感想が真実かは当社が保証するものではありません)(利用者の安否は当社が保証するものではありません) #twnovel
  13. 「続いて暴行事件の続報です。昨夜未明、路上で頭から血を流した男性が発見されました。男性は頭部に大怪我を負ったものの命に別状はありませんでした。頭は三つあり、無事な一つの証言によると酔っ払いに絡まれたとのこと、現在警察が逃げた男の行方を追っています。追っているのはもう一つの頭です」
  14. #twnovelで、ある書き手が注目を集めた。彼女の紡ぐ物語は多くの読者の心を掴み、誰もが毎夜公開されるストーリーを心待ちにした。ファンは「彼女は現代のシェヘラザードだ!」と褒め称えたが、確かに読者たちは連日明け方まで連なる投稿に魅了され、千夜一夜も寝不足で苦悩することになった
  15. 流星群が観測できるとあって、人々は期待していた。幸い天候にも恵まれ、極大期に雲一つない澄んだ冬の空になったが、誰もが煌々と輝く満月を忌々しげに見上げていた「せっかくの数十年振りの天体ショーが見れないではないか」そんな怨嗟の瞳でも月はいつもと変わらず美しく照らした #twnovel
  16. 「就職活動に役立つと思いまして……」「へぇ学生さんなの。ま、バイトだから気楽にね。このマシンは遠隔通信で戦場のロボとつながってるの。講習で勉強したでしょ、お、敵兵でてきたね、はい、落ちついて撃つ。ゲームじゃないから一発じゃ死なないよ。ね、苦しんでるでしょ。止めを刺してあげないと」
  17. 「あ、先生!」振り返ると黒い背広の青年が、笑顔で手を差し出した「先生の本に感動しました!いつもサボってばかりの自分を変えられ、今は毎日楽しく仕事ができます!」たまにこうした読者がいる「ありがとう。失礼、急いでいるので…」と手を離そうとしたが「実は私、死神でして」 #twnovel
  18. 医者から余命幾ばくもないと告知されてたから、お迎えは覚悟してたが「いやぁ、娘の学校で職場見学ってのがありまして」親子連れの死神とは「パパ―この人死んじゃうの?」「かわいそうだよー」「やめたげてよー」「コラ!仕事なんだから」僕としては娘さんの要望聞いてあげても…… #twnovel
  19. こんなところで再会するとは……「首切りで途方に暮れてたところに、声をかけていただいて。まぁまだ同じ派遣の身分で恥かしい限りですが、あちらも不況の波で死神もアウトソーシングの時代なんだそうです。貴方には生前お世話になりましたからねぇ。で、これが本当の首切りですよ」 #twnovel
  20. 「お迎えに参りました、私は死神です。ええ、貴方の寿命はここまでです。……落ちついて下さい。死は誰であれ平等に与えられます。タバコでもいかがですか?それくらいの猶予は差し上げますよ。え!Twitterに『死神が来たなう』と投稿したい?……もちろん構いませんが……」 #twnovel

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